2014/6/12 現在WordPressのテーマディレクトリにホストされている公式テーマは、2591点ほどになっています。
GPLライセンスで自由に使えるテーマが、選びきれないほどあるように見えますが、
「日本語環境で利用する」という事を考慮した場合、これらすべてのテーマが使いやすいものなのかというと、そうでもなさそうです。
日本語環境で使いやすさを左右する要因
日本語環境をサポートしているテーマ
Most Popularのトップ4ページ(60件)で、日本語翻訳ファイル付きのテーマを調べてみました。(2014 6 12 現在のもので、順位は日々変動しています)
WordPress日本語版チームがメンテナンスを行ってくれているデフォルトテーマを除き、languageディレクトリに、日本語翻訳ファイル(ja.po,ja.mo)を持っているテーマは 7テーマ/55テーマだけです。
一般のテーマの13パーセント弱しか、日本語に対応していないというのが、実情です。
その後 追加分
vantage
make
tempera
sundance
Accesspress Lite
JShop
Sparklin
Chinese Restaurant
Catch Kathmandu
Athenea
Sixteen
Catch Evolution
Catch Everest
Pilot Fish
Stacker Lite
良いテーマを見つけられるかどうかは、WEBサイトの構築のスピードに直結する大事な問題です
美しいことは重要ですが、カスタマイズをしていく計画があるなら、美しさだけを追いかけるべきではないでしょう
と言うのは簡単ですが、テーマを見た目以外で選ぶのは、とても大変です。どんなテーマディレクトリだって、見た目を強調しているのですから
じゃ、どんなことを気にしながら見定めていけばいいか、考えてみることにしましょう
WEBフォント
英語圏では、GoogleフォントなどのWEBフォントがよく利用されます。文字によってWEBサイトの印象を変更できるためデザイン上の観点から使われています。
しかし、日本語環境で動作確認が行われていないような場合は、問題を引き起こすことが少なくありません。
美しい英文フォントだと思ったら、必ず日本語環境でテストしましょう。
チャイルドテーマサポート
WordPressには、チャイルドテーマという、テーマをカスタマイズするユーザーが、自身のカスタマイズを保全しながら、テーマの更新を続けられる仕組みがあります。
ただ、チャイルドテーマでカスタマイズが可能な範囲は、それぞれのテーマ制作者の考え方に依存します。
プラグインやチャイルドテーマなどとうまくコラボする仕組みが しっかり作られているかどうかを確認しましょう。
WordPressをカスタマイズする場合に必須のチャイルドテーマのカスタマイズ性を確認しないと、作りこんでから悲劇が起きることもあります。
チャイルドテーマを考慮しているかどうかを見分ける
親テーマは制作者の考え方で、PHPでのカスタマイズにより重心を置くもの、テンプレートのカスタマイズをベースにしたもの、カスタマイズはCSSで行う事を前提にしているもの等
テーマで出来るカスタマイズの範囲、質はテーマによってだいぶ異なるのですが、アクションフックやフィルターの実装が一つの目安になります。
関数がプラグアプルになっているか
テーマのfunctions.phpや、functions.phpでインクルードしているファイルを見てみて
if( ! file_exists( 'hoge_posted_on' ) ) { function hoge_posted_on () { } }
テーマ独自の関数が、if文で関数が存在しなければ、関数をロードするという設定になっているかどうかを確認します。
なっていれば、その関数は、チャイルドテーマで同名の関数を記述してオリジナルのものに書き換えることができます。
フィルタやフックが整備されているか
フィルタやフックは、プラグインやチャイルドテーマなど外部のプログラムとコラボするための重要な機能なので確認してみましょう
function hoge_posted_on () { do_action( 'hoge_posted_on_pre' ); return apply_filters( 'hoge_posted_on_result',$result ); }
関数内に、アクションフックやフィルタの記述を行っているものは、プラグインや、チャイルドテーマの利用を想定してテーマが作成されていると考えてよいと思います。
WordPressは、日本語環境では英語環境と異なる動作をすることがあります。
- ループページでよく使われる抜粋
-
抜粋表示は、英語環境では単語数でカウントされますが、日本語環境では文字数でカウントされます
wp multibyte patchという日本語環境向けのプラグインがありますので活用する事をお勧めします。
海外製有料テーマ等で、抜粋表示用にカスタム関数を使用している事が時々あり、そのような独自実装のテーマを使った場合は、表示がうまくいかないなどといった事も発生します
- 日本語で、正しい動作が得られるか検証も必要です
-
例えば、フォントサイズなども日本語環境で使用した場合、微妙に異なります。
投稿を書き始める前に、WordPressテーマユニットテストデータ日本語版をインポートして、日本語環境での表示を確認する事をお勧めします。
テーマが最新のワードプレスに対応しているか
WordPress本体は、概ね年に2回ほどのメジャーアップデートがあります。その度に多くの変更が加えられていくため、対応した更新が行われているかどうかも重要なポイントと思います。
WordPress Versions « WordPress Codexには、最新のバージョンがいつ公開されたか履歴が表示されているので、メジャーアップデートのひと月前後に(WordPressには、開発版があるため、新しいバージョンが出荷される前から、新しい機能でのテストが可能なため)更新があるかどうかというのも目安になりそうです。
翻訳済みテーマ
テーマやプラグインを、日本語に翻訳するプロジェクトもあります。以下のリンクから、100%日本語に翻訳されたテーマを確認することができます。
Projects translated to Japanese
日本の人が作ったWordPress公式テーマ
もしかしたら、同じ言語を使っている人が作ったテーマは使いやすいってこともあるかもしれませんよね
Last update 2020 9 05
日本人ではなさそうですが、アクセシビリティ対応のチャイルドテーマを作って日本語で解説してくれている方を見つけたので、メモ
このテーマは、日本語向けに作られたわけではなさそうですが、Automatic社の日本人の方の制作したもの
2015 9 1 : テーマのリンク先を、wordpress.org から ja.wordpress.org(日本語サイト)に変更しました。